時短勤務2ヶ月目、家の中のバランスが崩れ始めた話




2ヶ月目

2ヶ月目に何があったのか、
正直、はっきりとは覚えていない。

覚えていることもあるはずなのに、
うまく整理できない。

あの頃の私は、
自分が孤独だということにさえ気づいていなかったのかもしれない。

でも

「寂しい」

それだけは、確かにわかっていた。

ちょうどその頃、
娘はパパを嫌がっていた。

寝室をのぞきに来るだけで泣き出して、
「バイバーイ」と拒否する。

私がゴミを捨てに行こうとすると
「ままはいて」と言う。

夫は土日も仕事で不在がちだった。
父と娘の時間は、ほとんどなかった。

二人の関係も心配だったし、
忙しすぎる夫の体調も心配だった。

でもその心配は、
「仕事なんだから仕方ないじゃん」で終わることが多かった。

悲しかった。

そして同時に、
私と娘の二人の生活は、ある意味うまく回っていた。

だからこそ、

「二人でいる時はうまくいっているのに、
あなたがいるとそうはいかないのはなぜかな」

そんなことを言ってしまったこともある。

娘が体調を崩せば、休むのは私。
任せるのが不安だった。

気づいていなかったけれど、
あの頃、私は確かに孤独だった。


これは2ヶ月目の話ではない。

でも、あの頃に感じた孤独と、どこか似ていた。

娘が発熱して、保育園から電話が来た日。
出勤日だったけれど、私が迎えに行った。

それは当然だと思っていた。

その朝、
夜20時には帰宅してほしいとお願いしていた。

娘の体調もあるし、
その時間だけでもそばにいてほしかった。

でも帰ってこなかった。

「そんな約束したっけ?」と言われたとき、
胸の奥が冷たくなった。

一番嫌だったのは、
娘より仕事を優先されたように感じたこと。

でもその次に嫌だったのは、
私のしんどさが、見えていないように感じたことだった。

ごめんね、の一言があれば終わった話なのに。

その一言がなかった。

私は「もういい」と送った。
本当は、もういいわけなんてなかったのに。

そしてまた、
谷底に落ちるような孤独を感じた。

傲慢かもしれないけれど、
こうも思った。

彼が好きなように残業して、
土日も仕事ができるのは、

私が生活を回しているからじゃないのか、と。

土日は、娘が寝ている間や
私たちが出かけている間に仕事をする工夫もしてくれている。

それは、私がお願いしたからそうなった。

私はただ、
私たちの健全な生活を壊さないでほしかった。

守りたかっただけだ。

責めたかったわけじゃない。

あの頃も、今も。

出来事は違うのに、
胸に残る感覚は似ている。

理解してもらえないかもしれない、という予感。

それなら、期待しないほうが楽なのかもしれない。

ただ

あの一度だけ、
「毎日だとこれは大変だね」と言ってくれた日があった。

あの言葉は、嘘じゃなかった。

だから私はまだ、
完全には諦めきれていない。